第667章 同じ誕生日

電話を切ると、寺田凛奈は藤本凜人に従って書斎に入った。

藤本凜人は気遣わしく扉を閉め、微笑みながら彼女を見つめた。「何を聞きたいの?」

彼は嬉しかった。

寺田凛奈が何か用事があって、ついに自分に話しかけてくれたことが、彼にとって言葉では表せないほどの満足感をもたらした。

寺田凛奈は彼が何を笑っているのか分からなかったが、彼を見つめていた。

突然、彼女は尋ねた。「イーグルについて知っていますか?」

藤本凜人は少し戸惑い、躊躇いながら聞き返した。「何のこと?」

寺田凛奈は彼の表情を見て、少し戸惑った。

藤本凜人は彼女の前では常にリラックスした様子を見せていたのに、彼女がイーグルというコードネームを口にした瞬間、藤本凜人は反応を示さなかった?

もしかして、彼はイーグルではないのか?