第708章 手のひら返しが早すぎる!

藤本家。

北島梨恵佳は笑顔を浮かべながら部屋に入った。寺田芽と仲良くなりたいと思っていた。彼女は本当に芽の機嫌を取りたかった。

結局のところ、芽の機嫌を取れば、藤本凜人の機嫌も取れるからだ。

しかし、芽は彼女を見るなり、いつものように面倒くさそうな表情を浮かべた。

彼女は芽が配信中だとは知らず、笑顔で声をかけた。「おばあちゃんは芽が恋しくなって、会いに来たのよ……」

そう言うと、彼女は自然な様子で隣のソファに座り、今日芽にプレゼントしたプリンセスドレスを手に取って尋ねた。「おばあちゃんが買ってきたドレス、気に入らなかったの?どうして着ないの?」

芽は大きな瞳をぱちくりさせ、率直に答えた。「嫌いだもん!」

北島梨恵佳は戸惑いながら彼女を見つめた。「じゃあ、どんなのが好きなの?ピンク?紫?それとも他の色?」