第797話 アカウントは誰のもの?

木田柚凪は笑って言った。「そうしたら、お兄ちゃんは泣き叫ぶでしょう!泣く子には飴をあげるって言うじゃない。これはとても単純な道理よ。あなたのそういう気持ちは普通のことだわ。お父さんの実子じゃないからって言うんじゃなくて、たとえ実子でも、やっぱり嫉妬するものよ!」

寺田真治「……」

彼は認めなかった。「僕は嫉妬なんかしてない」

「そうそう、嫉妬じゃないわよね」木田柚凪は笑いながら、顔を上げて彼を見つめ、真剣な口調で言った。「恥ずかしく思う必要なんてないわ。誰でもそうなるものよ。でも、徐々に慣れていくわ。第二子がいる家庭では、たいてい上の子も最終的には下の子を可愛がるようになるの。結局は、家族の中にあなたを愛してくれる人が一人増えただけってことに気付くわ」

寺田真治「……」