第415章：呆れ笑い

厲司承は彼女を見つめ、突然怒りながら笑い、低い声で言った。「どこの病院の医者だ？」

蘇千瓷は激しく嗚咽を漏らし、声が止まった。

「精神病院に行ったんだろう？」厲司承は歯を食いしばり、指で彼女の頭を突いた。「なんでこんなに馬鹿なんだ？頭の中は何が詰まってるんだ？子供の頃に頭に水でも入ったのか？」

蘇千瓷は叱られて悔しく、さらに激しく泣き出し、手を伸ばして彼の肩を平手打ちし、叫んだ。「馬鹿なのはあなたよ！頭に水が入ってるのもあなたよ！」

厲司承は怒りと可笑しさが入り混じった感情を覚え、彼女の手を掴んで再び押し倒し、鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔も気にせず、頭を下げて激しくキスをした。

突然のキスに、蘇千瓷はさらに激しく抵抗し、怒って彼の背中を叩いた。「んんん……」

彼女はもうエイズだと言ったのに、なぜまだキスをするの？なぜまだこんなことをするの？

感染するのに、彼は知らないの？

蘇千瓷は激怒したが、同時に心が痛くて切なく、心臓を掴まれているかのように、涙が止めどなく流れ落ちた。

彼女はまだ死にたくない！

さらに、彼に感染させて、一緒に死んでほしくもない。

しかし、抵抗も虚しく、厲司承は彼女の口から空気を奪い、長いキスの後、唇を下へ移動させ、鎖骨に噛みついた。

蘇千瓷は泣きながら言った。「厲司承、あなた変態！触らないで、噛まないで。」

「変態なのはお前だ。泣いてる馬鹿な小変態だ。」

厲司承は心底呆れて、彼女の鎖骨をさらに強く噛んだ。蘇千瓷は痛みで叫び声を上げた。「痛い！」

「痛いのが分かったか？ん？」厲司承はやはり強く噛むのは忍びなく、彼女の唇にキスをし、手で彼女の顔を向かせて自分を見させた。「俺みたいな賢い人間が、どうしてお前なんかに引っかかったんだろうな？」

蘇千瓷は侮辱されたと感じ、彼を睨みつけた。

どういう意味？彼女のことを馬鹿だと言っているの？

「納得いかないか？」厲司承は怒りと可笑しさが混ざった感情で、歯を食いしばって言った。「納得いかないなら、これからはこんなに馬鹿なことをするな。お前、あのエイズ患者に強姦されたと思ってたのか？」

蘇千瓷は唇を尖らせ、もう息が詰まりそうなほど泣いていた。

「あいつは確かに薬を飲んでいたが、俺が行った時にはまだ完全に発症していなかった。あの老女を殴り倒した後で、やっと発症したんだ。」