第458話：程幽は目が見えないの？

「程幽？」厲司承は少し眉を上げ、何かを察したような気配があった。

羅戰は再び軽く咳をし、頬を赤らめ、視線を逸らしながら言った。「そう、誕生日パーティーだから、人が多ければ多いほどいいでしょう。程さんは頭も良くて綺麗だし、きっと雰囲気を盛り上げてくれるはずです。そうでしょう？」

「諦めろ。お前には彼女は手に入らない」

羅戰のようなタイプは、女性にとって友達として話したり冗談を言い合ったりするのはいいが、恋愛となると...容睿とは全くレベルが違う。

どうやって競争できるというのか？

しかし羅戰は納得がいかない様子で反論した。「なぜ？程幽がそんなに手に入れ難いのか？俺だって見た目は悪くないだろう。少しオタクっぽいかもしれないけど、少なくともさわやかでかっこいい男だぞ。なぜ手に入らないんだ？」

「彼女にはもう相手がいるようだ」

「誰だ？」

「容睿だ」

容睿、容睿、またしても容睿！

羅戰はテーブルを叩き、怒鳴った。「あいつ、わざと俺に対抗してるんだな？前の二回の勝負でも俺から何も得られなかったくせに、今度は女のことまで俺と争うつもりか。くそっ！」

厲司承は少し黙った後、からかうように尋ねた。「お前、前に程幽と一緒に仕事してた時、何か火花は散ったのか？」

羅戰は言葉に詰まり、怒り心頭で言い訳した。「そんな気持ちがなかっただけだ。もし少しでも早くそういう気持ちになっていれば、俺の魅力なら、いずれ彼女を五指山の下に置いていたはずだ！」

言い終わると、羅戰は電話の向こうで吹き出す音を明確に聞いた。明らかに、厲司承が笑っていた。

「おいおいおい、親友じゃないのか？なんで他人の味方するんだよ。いいか、程幽を連れてこい。さもないと...さもないと、もう仕事しないからな。どうするんだ」

厲司承は眉を上げ、怒る様子もなく尋ねた。「脅してるのか？」

羅戰は少し怖気づいた。正直言って、仕事をしないことで損をするのは羅戰自身だ。

しかし、この状況では引くわけにはいかない。そこで羅戰は意地を張って答えた。「そうだ、脅してるんだ。とにかく程幽を連れてこい！」

「わかった、できるだけな」厲司承は返事をし、機嫌が良さそうだった。

羅戰がほっとしかけたその時、厲司承は続けて言った。「今回の報酬は支払わない。相殺だ。早く容璇のことを調べろ」