第583章:厲の幼稚

陸亦寒はメニューを畳んで、ウェイターに渡し、軽く微笑んで「これで大丈夫です。ありがとう」と言った。

ウェイターは彼の微笑みに目を奪われ、頬を少し赤らめながらメニューを受け取り、すぐに立ち去った。

蘇千瓷はストローを噛みながら、少し気まずさを感じていた。

おじいさんって本当に……

以前は彼女と厲司承を引き合わせようとしていたのに、なぜ今は彼女と陸亦寒を引き合わせようとするの?

これって孫をはめているようなものじゃない……

もし厲司承が戻ってきたら……

もし厲司承が戻ってきたら……

蘇千瓷は胸が痛み、まぶたを少し伏せ、ストローを離して、唇を動かした。「亦寒……」

「千千……」

二人が同時に口を開き、二人とも同時に驚いた。

瞬間的に、雰囲気はさらに気まずくなった。

蘇千瓷は彼にどう向き合えばいいのか分からず、少し悩ましげに俯いて言った。「亦寒、私今日は……」

「何か私にくれるものがあるって言ってたじゃないか?」陸亦寒は彼女の言葉を遮り、清らかな瞳には優しさが宿っていたが、蘇千瓷には見えない目の奥底には、言い表せない挫折と傷つきが隠されていた。

蘇千瓷は遮られ、すべての言葉を飲み込んでしまった。

陸亦寒は口角を上げ、からかうような声で続けた。「まさか、これも嘘だったの?」

これも?

私、いつ彼を騙したことがあったっけ?

蘇千瓷は彼を睨みつけ、バッグから先ほど特別にギフトボックスに包装した懐中時計を取り出して、彼に渡した。

この光景は、遠くにいる一組の目に完全に捉えられていた。

人があまり来ない片隅で、一つの背の高い影が静かに座っていた。

大きなサングラスと濃い色のキャップを被り、蘇千瓷が陸亦寒に渡したギフトボックスを目を凝らして見つめていた。

肘掛けに置いた手が、突然強く握りしめられた。

立ち上がり、レストランの中へ歩いていった……

陸亦寒はこのギフトボックスの包装を見て、目が少し輝き、抑えきれない喜びと胸の高鳴りを感じた。

「プレゼント?」急いで受け取り、陸亦寒が蓋を開けると、一目で中の懐中時計が目に入った。

懐中時計は古そうに見えた。蓋を開けると、中には古びて白っぽくなった白黒の古い写真があった。

「これは……」