重い足取りで低めの手すりを見つけると、余裏裏はどっかりと腰を下ろし、頭を後ろの手すりに預けた。少し疲れていた。
力が入らない。
余裏裏は細めた目で行き交う人々が少なくなっていくのを見ながら、全身の疲労感で眠りかけていた。
橋脚の下に半日座っていると、周りの人が少なくなってきたので、余裏裏はようやく立ち上がった。周囲に人が少なく誰も気づかないうちに、苦労しながら足を上げ、登ろうとした。
しかし、彼女の体の力は想像していたよりもさらに小さく、さらに弱かった。
何度も足を上げようとしたが上がらず、ようやく登り切ったとき、余裏裏は下の川の水を見つめた。まだ飛び降りる前に、突然襟元がきつく引っ張られるのを感じた。
余裏裏は胸がどきりとし、振り向くと、冷たく危険な眼差しと目が合った。