言い終わると、歯を食いしばって大股で病院の方向へ戻っていった。
余裏裏は彼が何を言っているのか聞こえず、ぼんやりと眠っていた。
目が覚めたときには、すでに夜中だった。
心拍計、点滴は標準装備で、目を開けると、周りは薄暗かった。
余光に明かりが見え、横を向くとノートパソコンがあった。
ある有名な高級ブランドの最新モデルで、とても高価な機種だ。
間違いなく、歐銘のものだ。
しかし、夜中なのに、彼はまだここにいるの?
彼女が考えをまとめる前に、突然病室の明かりがついた。
突然の光に余裏裏は思わず顔をそむけ、目を閉じた。
しばらくして光に慣れると、紙袋の音が耳に入ってきた。
振り向くと、若い男性がいて、容姿は普通だが清潔感があり端正だった。
身長は175〜178センチほどで、ビジネススーツを着て、紙袋から何かを取り出していた。