第33章 彼女が初めてニュースになった

林澈はその後、自分のウェイボーで大スター顧靖予と相互フォローになったことを確認し、気分が一気に晴れ晴れとした。

顧靖予のウェイボーを開いてみると、2000万人のフォロワー数が目に入った。何気なく句読点を投稿しただけでも数万人がコメントするのを見て、さすがトップスターだと思った。

自分のウェイボーに戻ると、突然1000人以上がフォローしてきたという通知が。見れば分かるように、みんな顧靖予が彼女をフォローしたのを見て、ついてきた人たちだった。

彼らは林澈のウェイボーにコメントを残していた。「最近、私たちの靖豫と一緒に撮影している俳優さんですか?私たちの靖豫の面倒を見てあげてください。胃が弱いので、食事をきちんと取っているか見守ってあげてくださいね」

林澈はトップアイドルとはこういうものかと理解した……

林澈は言った。「わあ、私は運がいいのかな。一気に1万人近くフォロワーが増えたわ」

顧靖予は即座に胸を叩いて、「うん、私についていくメリットが分かったでしょう。これからはもっと私に注目してね」

「もちろんよ。私はずっとあなたに注目してきたわ」

顧靖予は彼女を見て、「嘘つけ。じゃあ俺が朝何を食べたか知ってる?昼何時にトイレに行ったか?何の車で来たか?」

「えーと……」林澈は本当に答えられなかった。「そんなの分かるわけないじゃない。わざと難しいこと聞いてるのね!」

顧靖予は頭を上げ、遠くにいるスタッフを指さした。「今ここにいる誰かに聞いてみろよ。みんな知ってるぞ、ふん」

林澈は気まずそうな顔をした。それはちょっと異常じゃないか。

顧靖予は手を伸ばして彼女の頭をなでた。「これからはもっと俺に注目しろよ。わかったか。今日は患者だからという理由で許してやるけどな」

「はい……顧スター……」林澈は思った。顧家の男はみんな同じように面倒くさいんだな。

すぐに、林澈は撮影できるシーンを撮り終え、深夜になっていた。

林澈が人々に別れを告げて出ていこうとしたとき、ちょうど林莉も出てくるのを見かけた。林莉は林澈を一目見るなり近づこうとしたが、顧靖予がすでに林澈の車椅子の側に先に歩み寄っているのを見た。