しかし数日後、顧靖予が登場した。
男性がショーを見る際、メイクについて語ることはあまりないが、ネットユーザーは別のことに気づいた。
顧靖予が見たショーは当然すべて一流ブランドのものであり、チケットの入手は非常に困難だった。
しかし最も信じられないのは。
顧靖予と一緒にショーを見に行った人物だった。
あるネットユーザーは言った。「気づいた人いる?林澈と顧靖予がショーを見た時の座席が違うの。他のセレブは左側の列に座ってたけど、彼らは右側の後ろの席に座ってた。あそこは最高の席で、普通は特別な人のために取っておかれるの」
「その席は誰のためにあるの?他でもない、Y国とF国の王室よ。その席に座れる人は、Y国王室に招待された人だけなの」
「ちなみに、林澈の左隣に座っていた背の低い男性は、Y国のステルマン伯爵で、その左側のイケメンは、Y国正統王室の子孫で、理論上はY国の第13位の継承者なの。継承権は関係ないかもしれないけど、少なくとも彼の地位の高さを示しているわ」
写真とともに、これらの投稿は多くの人々の注目を集めた。
みんな驚いていた。林澈もあちら側に座っていたとは思わなかった。控えめにショーを見に行った林澈を見くびっていたようだ。
彼女の以前の服装を思い返してみると、林澈は本当に控えめで親しみやすい人だと感じた。静かにショーを見に行き、目立とうともしなかった。
そう考えると、わざと華やかに出席し、ストリートスナップを撮り、ショーの写真を投稿した秦綰綰は、少し作為的に見えた。
ショーを数日間見て、このパリ旅行もついに終わりを迎えようとしていた。
林澈は何もしていないような気がしたが、撮影よりも疲れているように感じた。
ホテルで荷物を整理している間、俞閔閔は情報をチェックしながら林澈に言った。「あなたの話題性が、ようやく秦綰綰を上回ったわ」
楊凌昕が傍らで言った。「当然でしょう。彼女の計算高さは誰にでも見透かされるわ。わざわざ目立とうとして帰っても、検索数は私たちの澈さんに及ばないわ」
俞閔閔は楊凌昕を見て言った。「まあ、彼女の目的は達成されたわ。一日トップニュースになったんだから」
「でも私たちの澈さんは数日間も話題になってるわ。ウェイボーでもトピック1位よ。今でも人々は『澈さんのショーの服装が素敵で、かっこいい』って言ってるわ」