第556章 顧靖澤は陰険すぎる

この時、二人が最後の一投を始めようとしているのを見て、林澈は立ち上がって見守っていた。最後の一投で、果たしてパーフェクトになるのかどうか分からなかった。

そのとき、陸北辰がボールを手に取った。

顧靖澤は突然陸北辰を見て、さらりと言った。「そういえば、靖妍の日記帳を見たことがあるかな」

「……」陸北辰は急に顧靖澤を見た。「何を言っているんだ?」

顧靖澤は顔を上げて、「靖妍は高校時代、ずっと日記を書いていて、家には十数冊あるはずだけど、見たことないの?」

「……」彼は顧靖妍との生活ではお互いの私物には干渉しないようにしていたし、そういったものには一切手を出していなかった。

でも、日記って何なんだ?彼のことが書かれているのだろうか?

ありえない話ではない。高校時代、彼らはとても親しかったのだから。