第560章 林澈の出品が競り合いに

「このジュエリーはダイヤモンドのアクセサリーで、寄贈者は林澈です。ダイヤモンドはかなり大きいことが分かります。競売開始価格は40万です」司会者はこちら側を見ながら言った。ジュエリーの価格は複雑で、このジュエリーも新しくないようで、古い品物のようだった。林澈も他の説明を何もしていなかったので、司会者はかなり困っていた。

下の人々は林澈の方を見て、秦綰綰と比べると明らかに度量が違うと思った。林澈のケチな態度を見てください。寄付したものはたった40万程度で、これは彼女が身につけていたものだから競売開始価格が少し高くなっているのだろう。開始価格がこんなに低いなら、良いものではないはずだ。ダイヤモンドが40万というのは、良いジュエリーとは言えない。

こんなジュエリーをここで競売にかけるなんて、格が下がるじゃないか。

林澈はそこに座って見ていた。周りの人々の議論する視線が次々と向けられる中、林澈は後ろに反応する人がいないのを見て、心の中で躊躇していた。

まずいまずい、これでは誰も競売に参加しないだろう。自分が立ち上がって競り落とすべきだろうか?

彼女がそこに座って、自分で立ち上がろうとした時……

後ろから突然誰かが立ち上がって言った。「一括で100万、誰も私と競り合わないでください」

みんなが振り返ると、どこかの御曹司で、見た目からして威厳のある20代の若者だった。

林澈のファンなのだろうか、そうでなければこんなに気前が良くないはずだ。

みんな少し羨ましく思い始めた。どう考えても、こんな気前の良いファンがいて、しかもこんな若い金持ち二世とは、林澈は幸せだ。

もし林澈が恋愛でもすれば、それは豪門入りじゃないか、若奥様になれるじゃないか。

しかし、このファンの言葉が終わるか終わらないかのうちに、別の人が立ち上がった。「なぜ競り合わないんですか、あなたが一括で決めていいわけないでしょう。私は200万出します」

みんな見ると、また別の金持ち二世が立ち上がっていた。

「あら、この人知ってる、萬盛テクノロジーの御曹司じゃない」

みんな見ていると、さっきまでまあまあ賑やかだった競売会が、一気に非常に盛り上がってきた。

競り合いがあるから、当然話題性が出てくる。