顧闌珊が振り返ると、何年も会っていなかった顧靖予が、いつの間にか入り口に立っていた。
慕晚晴がまず立ち上がった。
林澈もそれに続いて立ち上がった。
顧先德はその場に立ち尽くし、わずかに動いた。
皆は顧靖予が中を見ているのを見つめ、彼の表情ははっきりとは見えなかったが、少し沈黙した後、彼はようやく一歩一歩と中へ歩み寄ってきた。
「顧靖予じゃないか」
「本当に顧靖予だ」
「今日は何をしに来たんだろう?和解するためかな?」
皆は顧靖予が奥の席まで歩いていくのを見ていた。顧先德は目を細めて彼を見つめ、顧靖予は一瞬立ち止まり、テーブルの周りの人々を一度見回した後、ゆっくりと顧先德に視線を定めた。
「お祖父様、お誕生日おめでとうございます」
顧先德の目がわずかに動き、その老いた顔に喜びの感情が表れた。
彼は立ち上がり、テーブルを回って顧靖予の前に来た。
顧靖予の手をしっかりと握り、彼の手の甲をなでながら、しばらくしてようやく言葉を発した。「靖豫よ、帰ってきてくれて良かった。お祖父さんはとても嬉しい。今日のお祖父さんの誕生日は、本当に嬉しいよ」
皆はさらに驚いた。しかし考えてみれば、どんなに関係が悪くても、結局は実の孫なのだから、何と言っても心が和らぐものだろう。
ただ、顧先德はいつも一度言ったことは曲げず、物事に余地を残さない人だったので、今回も簡単には折れないだろうと思われていた。
おそらく年を取ったせいで、考え方も昔とは違ってきたのだろう。
顧靖予は言った。「お祖父様、これはあなたへのプレゼントです」
顧先德は急いでそれを受け取り、開けて見た。それは小さな煙管の壺で、小さくて可愛らしいが、とても美しかった。
顧靖予は言った。「子供の頃に一つ壊してしまったことを覚えています。お祖父様は何も言いませんでしたが、これは、お祖父様に返すものです」
「そうだな、小さい頃はお前が一番やんちゃで、壊したものは数え切れないほどだった」
「はい、これからはお祖父様に少しずつ返していきます」
「いいとも、いいとも、少しずつ返してくれ。私は待っているよ。さあ、早く中に入って座りなさい」
しかし顧靖予は周りを見回し、直接林澈の隣に行った。
皆は驚いて見ていると、顧靖予は林澈に微笑みかけた。