第314章 このろくでもない金持ち!

墨夜司が彼女にくれたブラックカード、彼女はまだそこに入っているお金をあまり使ったことがなかった。

  彼女は今、理解できた。

  彼女が墨夜司を受け入れることを決めたのだから、彼を本当のだんなとして扱わなければならない。

  だから、妻がだんなのお金を使うのは、当然のことじゃないか。

  しかも、彼女のだんなはとてもお金持ちだ。

  彼女が使っても、心理的な負担をあまり感じなくなった。

  むしろ、彼女が1円も使わないなら、不満を持つのは墨夜司の方だと思った。

  「ベイビー、本当にここで私に食事をおごってくれるの?」

  薑洛離はメニューをめくり、そこに書かれた価格を見て、まだ少し舌を巻いた。

  この回転レストランはとても有名だ。

  以前、白玉笙が人と商談をしたとき、彼女を連れてきたことがあった。その食事は全部で6人で、およそ百萬以上かかった。

  その百萬以上の会食は、薑洛離に深い印象を残した。

  「もちろん、私が冗談を言っているように見える?」

  「でも、ここはとても高いよ……」

  薑洛離はメニューで顔の半分を隠し、声を低くして彼女に言った:「もし男神がおごってくれるなら、もっと高いところでも何も言わないわ。本当にあなたがおごるの?お金は十分に持ってる?」

  喬綿綿の経済状況が何なのか、薑洛離はよく分かっていた。

  前回宴庭で食事をしたとき、それは墨夜司がおごってくれた。

  だから、彼女は喬綿綿が支払うことについて全く心配していなかった。

  たとえこの場所が宴庭よりも消費が少し低くても、3人で食べれば、少なくとも6桁はかかるだろう。

  喬綿綿は何も言わず、ただバッグから財布を取り出し、さらに財布からブラックカードを取り出した。

  そして、身分と富を象徴するそのブラックカードをテーブルに置いた:「ベイビー、安心して食べて。カードの中のお金は食事くらいには十分よ。」

  「うわ、ブラックカード?」

  薑洛離の目は瞬時に見開かれ、そのカードを取り上げてあちこち見回し、そして声をさらに低くして、少し興奮して喬綿綿に尋ねた:「ちゃん、このカードは男神があなたにくれたの?」

  「うん。」

  「このカードにはいくら入ってるの?」