第371章 言ってみれば、墨社長もかなり風変わりだ

彼らは正式なデートをしたことがないようだった。

結婚証明書を取得したにもかかわらず、恋愛経験が全くなかった。これは彼にとっても一種の遺憾だった。

彼はこの遺憾を埋め合わせたいと思った。

結婚前に恋愛できなかったのなら、結婚後でもいいはずだ。

彼は喬綿綿との恋愛過程が欠けていた。それを懸命に埋め合わせようと思った。

二人が手をつないで大通りを歩くと、どちらも超高レベルの容姿のせいで、羨望と驚嘆の視線を浴びた。

墨夜司は喬綿綿に良い恋愛体験をさせたいと思ったが、関連する経験がなく、喬綿綿と少し散歩した後、次に何をすべきか分からなかった。

他の人は恋愛を始めるとき、最初はどうするのだろう?

デートでは何をする必要があるのか?

彼はこれが喬綿綿との初めてのデートだと考え、台無しにしたくなかった。

考えた末、彼は携帯を取り出し、万能アシスタントの魏徵に助けを求めた。

以前、魏徵が花を贈るように言ったので、彼は喬綿綿に花束を贈った。彼女はとても喜んでいるように見えた。

魏徵の言う方法は効果があることが分かった。

墨夜司がそのWeChat(微信)メッセージを送ったとき、魏徵は食事中だった。

携帯が「ピンピン」と2回鳴り、開いてみると、自分のボスからのWeChatメッセージを見て、唇が引きつった。

ボス:初デートで何をすれば、女性を喜ばせられるか?急いで返信してくれ。

魏徵の心境:……

墨社長は若奥様とデートする準備をしているのか?

言えば、墨社長もかなり変わっている。

以前の20年以上、女性を毒物のように見なし、周りに女性の影すらなかった。

そして、突然結婚すると言い出し、さっさと結婚してしまった。

今や、結婚したのに、デートや恋愛をしようとしている?!

普通の人は恋愛してから結婚し、すべてが自然な流れだ。

彼は逆に、急いで結婚してから、恋愛を始めようとしている。

しかし、魏徵は心の中でしか文句を言えなかった。

文句を言い終わった後、返信するときは相変わらず恭しい口調だった:墨社長、デートは簡単ですよ。普通は食事や映画、ショッピングなどです。好きなものを2つ選んでやればいいですよ。

ボス:食事、映画、ショッピング?女の子はこういうことが好きなの?