第572章 あなたがボスだからあなたの言う通り

しかし、先ほど検索した回答を思い出すと、彼は数秒躊躇してから、ゆっくりとチャットボックスに三文字を打ち込んだ:「送って」。

言少卿の反応は素早かった。

2分も経たないうちに、巨大な圧縮ファイルが彼のメールボックスに送られてきた。

彼はWeChatで墨夜司に返信した:「二番目のお兄さん、送りました。全部で10本、すべて名作版です。これを見終わったら、お兄さんの奥さんとのXライフはもっと良くなるはずです。お兄さんの奥さんもあなたのことをもっと好きになるでしょう。見終わったら教えてください。まだ数百本ありますから、親友として隠し立てせず、全部送りますよ」。

墨夜司は眉間にしわを寄せながら読み、わざとらしく返信した:「お前の義姉とは関係ない。変なことを言うな」。

言さま:「ふふ、二番目のお兄さん、他の人を騙すならまだしも、私を騙せると思いますか?自分の奥さんを喜ばせるテクニックを学ぶのは恥ずかしいことじゃないでしょう。認めるのを恥ずかしがることはないですよ」。

墨夜司:「黙れ」。

言さま:「はいはい、黙ります。違うと言うなら違うんでしょう。お兄さんの言う通りです」。

墨夜司は相手にする気がなく、WeChatを閉じようとしたとき、数秒後に言少卿からまた一つメッセージが届いた:「二番目のお兄さん、本当に四さんを無視し続けるつもりですか。この前彼に会って話したんですが、彼も自分が間違っていたことは分かっているんです。ただ…」

また数秒後、言少卿はメッセージを送ってきた:「実は彼はお兄さんの奥さんに何の不満もないんです。ただ…柔柔のために立ち上がっただけなんです。ご存知の通り、彼は幼い頃から柔柔を守ってきて、柔柔が少しでも辛い思いをするのを見たくないんです。でも、彼は私たち兄弟の絆を大切にしているんです。私が見る限り、彼は既に自分の過ちに気付いているんですが、面子があってすぐには謝れないんです。明日、食事会を設けて、みんなで食事をして…和解しませんか?」

浴室の水音が止んだ。

閉まっていたドアが開き、白い湯気が漂い出てきた。

墨夜司の視線は自然と引き寄せられ、浴室の方向に向けられた。

白い湯気が散っていく中、喬綿綿が浴室から出てきた。