嚴正霖は書類を受け取り、開いて見た。
証拠は分厚い束で、一番上には《鴻運不動産》の違法証拠があり、副市長の劉世坤と交通局長の魏成貫に密かに約10億円の贈り物と、それぞれ3つの数千万円相当の不動産を贈り、その見返りとして劉世坤と魏成貫から得た利益が記されていた。
劉世坤と魏成貫以外にも、政府部門の副局長や主任、職員など数人が関与しており、収賄額は劉世坤と魏成貫には及ばないものの、最も軽い者でも数十年の刑が確実だった。
《鴻運不動産》は、ある時期のある場所での強制立ち退きで死者が出たにもかかわらず補償せず、3年間で約5億円の脱税、建築物での手抜き工事により、マンションで次々と問題が発生していた。
さらに、《鴻運グループ》傘下のホテルでは******を提供し、未成年者も含まれていた。*****の提供は多くのホテルで行われているが、違法であり、告発されなければよいものの、一旦告発されれば問題となる。