第407話 私は自分が凄いことを知っている

次に、顾寧はさらに二つの原石を拾った。一つは中上級品で、もう一つは上級品だった。中上級品のものはティッシュ箱ほどの大きさで、上級品のものは大きな男性三人の手のひらを重ねたほどの大きさだった。

玉肉については、どちらも原石の3分の2ほどの大きさだった。

潘さんは顾寧のキャベツを選ぶような様子に驚いた。「大将、キャベツでも選んでるの?」

「感覚で選んでるんだ」と顾寧は言った。

えっ!潘さんは少し驚いた。感覚?そんな感覚が信用できるのか?間違いなく、潘さんは信用できないと思った。

潘さんは顾寧のこの様子を見て賭石の経験がないと思ったが、それでも顾寧への尊敬の念は変わらなかった。

顾寧はヒスイの入った原石を三つだけ選び、もう選ばないことにした。店主にも商売の余地を残しておこうと思ったのだ。

潘さんのおかげで、顾寧の三つの原石は30%引きになった。割引がなくても気にしなかっただろうが、相手が割引してくれたことで気持ちが違った。

「お嬢さん、解石しますか?」と店主が尋ねた。

「はい」と顾寧は答え、解石エリアへ向かった。

その時は誰も解石をしておらず、二台の機械があったので、顾寧は二人の原石鑑定師に同時に解石を依頼した。最初に中上級品のヒスイの二つを解石することにした。

解石が始まると、賭石客たちが次々と集まってきた。

解石中の原石を皆が緊張して見つめる中、潘さんも含めて、顾寧だけが落ち着いていた。

「大将、緊張しないんですか?」と潘さんは落ち着いている顾寧に興味深そうに尋ねた。

「緊張しないよ」と顾寧は答えた。

潘さんは再び顾寧に感心した。なんて精神力なんだ!

「緑が出た!」という声が上がると、皆が一斉に顾寧を羨望と嫉妬の眼差しで見つめたが、顾寧は平然としていた。

潘さんは驚いて顾寧を見つめた。感覚だけでこんなことができるのか?

もちろん、賭石は運に左右されることが多いので、慎重に選ばなくても緑が出ることはあると彼も知っていた。

しかし、顾寧のこの落ち着いた様子は一体どういうことなのか?喜んでいないのだろうか?

そう思いながら、潘さんは不思議そうに尋ねた。「大将、嬉しくないんですか?」