第412章 金歩冠

「ギシッ」という音とともに、石門が動き、李茂松たちは目を丸くして驚いた。顧お嬢様は本当に凄いな!

顧寧が押すと、石門が徐々に開いていった。彼らの前であまり派手にやりたくなかったため、顧寧は一気に石門を開けることはしなかった。

石門が開くと、一行は中に入った。約十平方メートルほどの墓室だったが、やはり何もなかった。

この墓室には前方、左、右の三方向に墓道があった。

「どっちから行きましょうか?」と趙江泉が尋ねた。

顧寧は直接透視すると、この墓道は迷路のように複雑で、迷うか元の場所に戻るかのどちらかだった。

普通の人なら主墓室を見つけるのは難しいだろうが、残念ながら来たのは透視眼を持つ顧寧で、一目で主墓室の位置を正確に把握できた。

しかし、一メートル幅の土壁を掘らなければならないな!

「私について来て」顧寧はそう言うと、左側の墓道へ向かって歩き出した。

曲がりくねった道を三十分ほど進んだ後、立ち止まり、顧寧は言った。「ここを掘って」

以前の経験があったため、皆は疑問を持つことなく、すぐに道具を手に取って掘り始めた。たとえ信じられないと思っていても。

三十分後、一メートルの土壁を掘ると、石板に到達した。それが墓室の石門だった。

これは墓室に扉を設置した後、土で埋め戻したものだった。顧寧が現れなければ、中の墓室は誰にも発見されなかっただろう!

この石門を開けるには、扉を埋めている土をすべて掘り出す必要があった。この石門は高さ二メートル、幅一・五メートルあり、大仕事だった。そのため、五人全員で掘ることにした。

二時間かけて、門の外側の埋め戻し土を取り除き、そして顧寧が扉を押した。

しかし、今回は開かなかった。

顧寧は一瞬戸惑い、どうしたのだろう?他の人々も困惑して顔を見合わせた。

顧寧はすぐに周囲を観察し、地面に仕掛けがあることに気付いた。顧寧はすぐにしゃがんで鉄の輪を引っ張ると、「カラカラ」という音とともに、石門が機関の作動で振動し、すぐに石門が倒れ、墓室が皆の目の前に現れた。

夜光珠のおかげで、石門が倒れた時点で、皆は墓室内の配置をはっきりと見ることができた。

墓室は約十平方メートルの大きさで、主墓の中央には二つの棺が置かれ、壁際には三つの箱が並んでいた。