しかし、借りた恩は借りたままなので、江博文は顾宁に、もしD市で何か困ったことがあれば、遠慮なく彼らを頼ってほしいと言った。違法でない限り、彼らは断らないと。
佟成典と安萬里も同様に表明した。
顾宁たちが食事をしているとき、ネット上である投稿が話題になった。タイトルは「常羊山鉱山でゾンビが発掘された件は事実、当局はテロリストと偽って隠蔽」動画付き。
動画は5秒だけだったが、遠くからゾンビが燃やされている様子が映っており、その凄まじい叫び声も。距離があって音は小さかったものの、非常に不気味で、画面越しでも背筋が凍るような感覚だった。
すぐに強い反響を呼んだ。
「なんてこと!本当にゾンビがいるの?」
「画面越しでもあの声の不気味さが伝わってくる」
「テロリストだって言ってたじゃないか?じゃあ燃やされてたのは何なの?」
「そうだよ、車の中で黒い布を被せられて手錠をかけられていた人は誰なの?」
「スレ主の言う通り、鉱山でゾンビが発掘されたのは本当で、当局はテロリストと偽って隠蔽したってこと?」
「うわぁ!本当にゾンビがいるの?怖すぎる」
「本当だよ!」
「当局の説明を求めます。これは一体どういうことなんですか?」
「どういうことって、本当にゾンビがいるってことでしょ!世の中には不思議なことがたくさんあるけど、これは怖すぎる。火星に行きたい」
「当局はなぜ私たちに隠すの?潜在的な脅威を知らせないなんて、市民の安全を全く考えていない」
「······」
江博文が電話でこのニュースを聞いたとき、怒りで息が詰まりそうになった。この投稿は明らかに今日その場にいた人間が投稿したものだ。一体誰が警告を無視して、政府に逆らったのか?
顾宁は電話の向こうの内容を聞いて、表情を曇らせた。彼が何か言う前に、すぐにスマートフォンを取り出して確認した。
案の定、トップニュースはすべてこの件について。信じないという意見もあったが、大多数はこの件に注目しており、真偽に関わらず、政府に説明を求める声が収まる気配はなかった。
超常現象と政府が絡むこのような事態は、簡単な言葉では収束できないものだった。
江博文は電話を切った後、みんなにこの件について話した。佟成典と安萬里は聞いて激怒した。