第607話 おめでたい話なのでしょうか?

この二日間、唐雲帆と顾蔓は食事の時間以外、ほとんど二人きりで過ごしていた。とはいえ、リビングでテレビを見たり、おしゃべりをしたりするだけだった。

二人は以前ほど気まずくはなくなったものの、言葉遣いは丁寧で、お互いを敬う関係を保っていた。

唐雲帆は表面上は落ち着いているように見えたが、内心では焦りまくっていた。急いては事を仕損じると分かっていても、やはり焦ってしまうのだ!

一方、顾蔓も徐々に唐家の人々との付き合いに慣れ、心の中で唐雲帆を認めるようになっていた。ただ、二人の関係があまりに急速に進展することは避けたいと感じていた。

この時、唐家には唐雲帆と顾蔓だけがいて、二人はリビングでテレビを見ていた。

唐雲航夫妻は雷家の宴会に出かけており、唐海峰は二人に二人きりの時間を与えるため、書斎に戻っていた。そして家の中では、特別な用事がない限り、他の人は勝手に入ってこられない決まりになっていた。