そして唐海峰がソファーに座ると、冷少霆と乔娅もようやく座った。これは礼儀であり、唐海峰への敬意の表れだった。
「お父さん、彼は冷家の長孫で、最年少の少將です」と唐雲帆は言った。
「何だって?」
これを聞いて、唐海峰も驚き、冷少霆を見つめながら不確かに尋ねた。「君は、冷老首長の孫なのか?」
「はい、唐おじいさん」と冷少霆は答えた。
「なるほど、なるほど。最初に会った時に見覚えがあると思ったんだ!冷老首長の孫だったとは!」唐海峰は納得した様子だった。
唐海峰と冷おじいさまは知り合いで、それも最近の付き合いではなく、若い頃からの知り合いだった。ただし、普通の付き合い程度だった。
彼は冷衛華を知っているだけでなく、冷家の長男、つまり冷少霆の父親にも何度も会ったことがあった。冷少霆は父親と七、八割方似ていたので、唐海峰が初めて冷少霆に会った時に親しみを感じたのだった。