第004章 小包子ちゃんを救う

小包子ちゃんは彼女に驚かされて顔中真っ青になった。

　　しかし寧夕は小包子ちゃんの隣にどっかりと座り、何もせずに目を閉じて眠りについた。

　　今夜は常莉に引っ張られてあちこちで酒を飲まされ、今は頭が痛くてたまらない。

　　寧夕が少し眠って目覚めると、脚の横が温かくなっていることに気づいた。下を向くと、小包子ちゃんがいつの間にか彼女の脚の側に寄り添い、小さな手で彼女の服の裾をつかんでいるのが見えた。

　　寧夕は思わず笑みを浮かべた。

　　以前田舎にいたとき、彼女は猫を飼っていた。その猫はとても臆病で、人を怖がり、人を見るとすぐに逃げてしまった。しかし、あなたが猫に注意を向けず、リラックスさせて脅威がないと感じさせると、こっそりとあなたの側に寄ってきて、膝の上で眠ることさえあった。

　　小包子ちゃんは彼女の視線に気づき、小さな顔が少し赤くなった。しかし今回は目に恐怖の色はなく、大きな目には好奇心が満ちていた。

　　まるで子猫のようだ、目つきまでそっくりだ。

　　寧夕は唇の端を少し上げ、手がうずうずして、ついに我慢できずにその毛むくじゃらの頭を撫でた。

　　しかし、撫でた瞬間、表情が変わった。

　　額がこんなに熱い！

　　「熱があるの？」

　　常莉は少なくとも明日のオーディションが終わるまで、あるいはそれ以上長く彼女をここに閉じ込めるだろう。

　　このままこの子が熱を出し続けたら、危険かもしれない。

　　焦っている間に、彼女は違和感に気づいた。電球は壊れているはずなのに、なぜ部屋に明かりがあるのだろう？

　　頭を上げると、天井に小さな天窗があることに気づいた。点々とした星の光がその窓から差し込んでいた。

　　寧夕はあたりを探し回り、はしごを持ってきた。

　　「小包子ちゃん、こっちに来て。外に出してあげるわ！」

　　小さな子は初めて彼女の言葉に反応したが、首を振り、決意に満ちた目で見つめた。

　　寧夕は彼の意図を理解し、笑いながら彼の頬をつねった。「なかなか義理堅いじゃない。私と運命を共にしたいの？上がりなさい、窓口が小さすぎて私は出られないわ。あなたが先に出て、誰かを呼んで私を助けに来てもらって」

　　小さな子がまだ躊躇しているのを見て、寧夕は直接彼を抱き上げてはしごに乗せた。「早く、男なら優柔不断にならないで。下で私が支えているから！」

　　やっとのことでその子を外に送り出すと、寧夕は頭がくらくらし、足元がふらついて、はしごから転げ落ちてしまった……

　　窓の端で、小包子ちゃんはこの光景を見て、これまで無表情だった小さな顔に大きな恐怖の色が浮かんだ……

　　寧夕は必死に一言だけ言った。「行って……」

　　星明かりの下、女性の顔は青ざめて憔悴していたが、人を驚かせるほどの美しさは隠せなかった。特にその一対の目は、清らかで聡明で、星を映す海のようだった。

　　彼女はもはや昔の田舎者や醜いアヒルの子ではなかった。

　　しかし、それが何の役に立つだろうか？

　　寧夕は苦笑した。大きな復讐を果たせないまま、こんな場所で転落死してしまうのか……

　　でも、死ぬ前に小包子ちゃんを救えたのは、良いことをしたと言えるだろう。

　　もし5年前に自分の子供が死んでいなかったら、今頃はこのくらいの大きさだっただろうか……

　　5年前の事故の後、寧家は彼女が恥さらしだと言って、M国のお坊ちゃまお嬢様専門の三流大学に送り込み、放っておいた。

　　彼女は退学して南カリフォルニア大学に再入学し、ほとんど狂ったように様々な知識を吸収した。

　　なぜなら、寧雪落を打ち負かし、自分のものを取り戻さなければならなかったからだ！

　　そして最も重要なのは、演技が彼女の人生最大の夢だったことだ。

　　帰国後、この顔と確かな演技力を武器に、常莉の目に留まり、業界最大の経済会社スターライトエンターテインメントに入ることができた。

　　芸能界での道のりは順調なはずだった。しかし寧雪落もすぐにスターライトに入り、常莉を買収して彼女を至る所で抑圧した…