第130章 死後の洪水など知ったことか

夕暮れ時、広大な竹林の中。

  二人の女性が向かい合って立っていた。一人は赤い衣装で艶やかで、もう一人は白い衣装で無垢だった。

  上官映蓉は厳しい表情を浮かべ、「孟長歌、兄の仇を討つ気持ちはわかるが、賢妃を殺しただけでは足りず、この天下まで滅ぼすつもりなのか?」

  孟長歌の赤い長袖が風にはためき、まるで炎のようだった。蟻を見下ろすかのように目の前の人を見て、「この天下はもともと我が孟家が築いたもの。今、私がそれを滅ぼしたところで何がいけないのだ?」

  上官映蓉はその言葉を聞いて怒りに震えた。「お前は...お前は全く理解できない!お前もかつては将軍として一方の国土を守っていたはず。なぜそんなに心が狭くなったのだ?百年後に戦火が広がり、民が塗炭の苦しみを味わうのを望むのか?」