撮影現場に着くと、寧夕は撮影計画が全て変更されたことを告げられた。理由は江牧野の家に何かあって長期休暇を取ったからだ。
あいつ、普段はちょっとしたことでも彼女の横でぶつぶつ言うくせに、今回こんな大事があったのになぜ一言も彼女に漏らさなかったのか?
寧夕はすぐに電話をかけて聞いた。
江牧野の声色はよくなかった。「なんで俺がお前に言わなきゃいけないんだ?お前、俺が面倒をかけるって嫌がってただろ。余計なことをするなって。俺がどっか遠くに行ってくれればいいって思ってたんじゃないのか!今度こそお前の願いが叶ったな!」
寧夕も聞いていて腹が立ってきた。「江牧野、火薬でも食べたの?」
江牧野は非常に腹が立っていた。自分自身に対する怒りだった。自分があまりにも愚かだったことに。最後に強引に冷静さを取り戻して言った。「今、父さんの会社にいるんだ。今日は犬のように忙しくて、絶対に抜け出せない。夜時間があったらゲームにログインしてくれ。お前にプレゼントを送ったから。誕生日おめでとう!