第372章 世紀の頂上対決

蔡奉賢は長いため息をつき、懐かしそうな表情を浮かべた。「本当に久しぶりだね。前回フランスで別れてから、もう10年になるかな!」

「ええ」

「私たちの年齢では、もう次の10年はないかもしれない。君も華國に来るのは珍しいことだし、どうだい?10年前に決着がつかなかったけど、今日続きをやるかい?」蔡奉賢の瞳に光が宿った。

「もちろんです!」ダニエルは快く承諾した。

……

二人の巨匠のこの会話を聞いて、ホテルの支配人は興奮を抑えきれなかった。

元々は蘇衍と寧雪落のプロポーズイベントでホテルの知名度を上げようと考えていたが、この予想外の展開に有頂天になった。

プロポーズパーティーの話題性なんて、「東西の料理界の巨匠が帝都ロイヤルデュークホテルで世紀の頂上対決」という話題性に比べたら、ホテルの宣伝効果は比べものにならない。