第373章 抜かりない

「私もダニエルさんに同意します」と蔡さんが口を開いた。

「えっと...」まあ、これじゃあ寧夕に聞くしかないか?

そこで、ホテルの社長は急いで寧夕の方へ走っていった。「寧さん、先ほどのダニエルさんと蔡さんのお話はお聞きになったと思いますが、お二人はあなたのお客様の撮影のみを許可すると仰っています。今、外にはたくさんの記者が待っているのですが、これについて...」

寧夕はそれを聞いて目を伏せ、少し考え込んだ。今や各方面が好意的な態度を示している中、もし彼女がここで断れば、あまりにも多くの人を敵に回すことになる。実際、記者たちの顔を立てることは悪くないのだが、ただ...

寧夕は言葉を慎重に選びながら、こう切り出した。「この宴会は『天下』のクランクアップパーティーであって、私個人の宴会ではありません。王プロデューサーと映画監督が異議がないのであれば、私も異議はありません!