第438話 まさかYSと関係があるの?

翌朝。

今日は仕事がないので、寧夕は朝のジョギングに出かけ、その後朝食を買いに行った。

歩いていると、突然表情が変わった。

後ろから誰かが付いてきているような気がして……

寧夕は慌てることなく、悠々とゆっくりと歩き続けた。ただし、絶えず曲がりくねった路地に入り込み、相手を振り切ったことを確認すると、素早く隠れ場所を見つけて身を潜めた。

すぐに、大柄な人影が路地の入り口に現れた。寧夕はチャンスを掴み、不意に飛び出して相手の背後に回り、肩をロックした。「あなた誰?!」

男が振り向くと、寧夕は驚いた。「また、あなたなの?」

昨夜の熊志じゃないか。

帰ったと思っていたのに、別の方法で所謂保護を続けていたとは……

寧夕は長いため息をついた。「言ったでしょう?当分の間、少なくとも一、二ヶ月は携帯の電源を入れないって!安心してください!」

「お嬢様、私はただ社長の命令を厳密に実行しているだけです。」熊志は少しも動揺しなかった。

寧夕は思わず額に手を当てた。陸霆驍はどうしてこんなに……こんなに実直な部下を持っているのか……

寧夕が彼を説得する方法を考えていると、熊志は突然懐から携帯を取り出して見た。何を見たのか、表情を変えて呟いた。「社長は私にそこへ行かせて何をさせるつもりだ?」

「社長?どの社長?陸霆驍のこと?」寧夕は昨夜から今まで陸霆驍からの返信を待っていたが、返事がなく、ずっと何となく不安だった。今、突然陸霆驍に関する情報が入り、思わず近寄って、飛び上がってチラッと覗き見た。

携帯には一通のメッセージが表示されていた:BOSSの命令により、全員、現在地に関わらず、直ちにこの場所に集合:X国、フィラデルフィア、軍需倉庫、座標XXX……

送信者は「豪兄」で、おそらく陸霆驍の部下の一人だろう。

寧夕はそのメッセージを見た後、急に表情が変わった……

X国、フィラデルフィア!!!

くそっ!陸霆驍がX国に出張で行ったのはフィラデルフィアだったなんて!

フィラデルフィアはあのYSという野郎の主要拠点の一つじゃないか?

しかもメッセージには軍需倉庫のことまで書かれている!何故陸霆驍は突然全ての部下を軍需倉庫に集めるんだ?

もしかしてこの件は本当にあいつと関係があるのか?

もしそうだとしたら、本当に大変なことになる……