食事の前に、寧夕はいつものように小包子ちゃんの体温を測り、温度が正常だったのを確認して、ようやく安心した。
小包子ちゃんが一言話した後、もう口を開かなかったことについては、彼女は全く焦っていなかった。
彼女にとって、小包子ちゃんの健康が一番大切で、早く話せるようになってほしいとは思っているものの、決して好きでないことを無理強いはしない。本当に話したいと思った時に、自然と話すようになるはずだ。
朝食を終えると、寧夕は突然何かを思い出した。「あっ!そうだ!忘れるところだった、プレゼントを持ってきたの!」
プレゼント!
小包子ちゃんの目が輝いた。
寧夕はとことこと部屋に戻り、大小二つの水色のギフトバッグを持ってきて、小包子ちゃんと大魔王にそれぞれ渡した。
陸霆驍はバッグを受け取り、少し意外そうに「僕にも?」
「もちろんよ!」
しかも大魔王のプレゼントが一番高価なの!
陸霆驍がバッグを開けると、中にはスーツが入っていた。息子のを見てみると、やはり自分のと同じデザインの子供服だった。
寧夕の最大の趣味は、父子でお揃いの服を着ているのを見ることだった。
ただし、服以外にも違うものがあって、寧夕は小包子ちゃんにランドセルに付けられるぬいぐるみのクマを、陸霆驍にはネクタイピンを買っていた。
「どう?どう?いい?気に入った?」寧夕は緊張して尋ねた。
小包子ちゃんの答えは、一目散に部屋に走って行って小さなランドセルを持ってきて、寧夕に渡し、クマを付けてもらうことだった。
陸霆驍は「着て見せようか?」と言った。
寧夕はそれを聞いて、たちまち心が躍り、にんにくのように頷いた。「うん!うん!見たい!」
小包子ちゃんは負けじと頬を膨らませ、服を抱えて部屋に着替えに行った。
寧夕は顎を支えながら、とても期待して待っていた。
期待の他に、さらに緊張していた。なぜなら、今回彼女が選んだ色は……大魔王の限界に挑戦するような色だったから……
前回はロイヤルブルーだったけど、今回選んだのは……赤色!!!
彼女は賭けてもいい、大魔王はきっと人生で一度も赤い服を着たことがないはず……
もちろん、派手な赤や真っ赤な色を選んだわけではなく、上品な雰囲気のナツメ色だった。