第565章 価値連城

「うん!」蘇衍は優しく少女の細い手を取った。

二人は目を合わせて微笑み、瞳には互いへの愛情が溢れていた。そして一緒に寧致遠の方へ歩いていった。

一人は黒いスーツ、もう一人は白いドレス姿で、まさに絵に描いたような素敵なカップルで、たちまち会場の注目の的となった。

莊玲玉と寧耀華は共に非常に満足げな表情を浮かべていた。

寧おじいさまは孫婿である蘇衍に当然ながら大変満足しており、慈愛に満ちた表情で「蘇衍が来たか!」と言った。

かつて、寧夕の最初の身分のため、蘇家は彼女と蘇衍の交際を認めなかった。後に寧家に戻ったものの、寧家は彼女の身分を公表していなかったため、寧夕と蘇衍はずっと密かに付き合っていた。彼女が妊娠して、もはや隠しきれなくなってから、やっと家族に蘇衍との関係を打ち明けた。