第546章 公衆の前で男にキスしたのは兄貴であって僕じゃない

翌朝。

陸景禮が布団の中で美人を抱く素敵な夢を見ていると、突然「バン」という音とともにドアが開け放たれた。

くそっ!誰だ?

マジかよ、裸で寝てるのに!これは襲われる展開か?

陸景禮は咄嗟に布団を引き上げ、そして悪夢よりも恐ろしい光景を目にした。実の父と母が彼のベッドの前に立っており、幼い頃に蜂の巣を突っついて暴行を加えられそうになった時と同じ表情をしていた。

陸景禮は恐怖で一気に目が覚め、「あの...お父さん...お母さん...こんな朝早くから...何しに来たんですか?」

「このバカ息子!ぶっ殺してやる!」顏如意は二言目には及ばず手を上げ、陸崇山も杖を振り上げた。

陸景禮は布団にくるまって転がり、両親の連携攻撃を避けた。「おいおい!お父さん、お母さん!そんなの反則でしょ、話も聞かずに手を出すなんて!おわっ、顔は勘弁!僕は本当にあなたたちの実の子供なの?あ、布団引っ張らないで、服着てないんだから...話があるなら、せめて服を着させてからにして...」