第594章 殺傷力がこんなに大きい？

「席世卿が出家して僧侶になるって？？？おじいちゃん、本当？おじいちゃん、私をからかってるの？」寧夕は老人の言葉を全く信じられなかった。

寧夕と彼女のおじいちゃんの会話を聞いて、傍らの陸霆驍も少し驚いた表情を見せ、すぐに眉をひそめた……

昨夜のことで席世卿の件は完全に解決したと思っていたのに、まさかこんな展開になるとは。

電話の向こうで、おじいちゃんは怒って言った。「この子ったら、私が嘘をつく理由なんてないでしょう。席家の若者は今もう寺にいて、午後には剃髪するんだよ。これは間違いない事実だ、嘘なんかじゃない。」

これを聞いて、寧夕は完全に混乱してしまい、苦い顔をして言った。「これは...ありえないでしょう？他に何か理由があるんじゃないの？なぜ私のせいだって決めつけるの？」

「他に何の理由があるというの？あの子は出かける前まで何も問題なかったのに、あなたと食事をして帰ってきた途端、突然家族と話をして寺で出家すると言い出したんだよ！あなたが一番怪しいでしょう！」おじいちゃんは真剣な様子で言った。「小夕ちゃん、昨夜の食事の時に一体何があったのか、よく考えてみなさい！出家は小さな問題じゃないんだよ！もしあなたに関係があるなら、私は席おじいさんに何て説明すればいいの？」

今、寧夕は考えれば考えるほど後ろめたく感じていた……

実際、昨夜は確かにいろいろなことが起きた……

もしかして……もしかして昨夜、席世卿に諦めてもらおうとして強く言いすぎたのかな？

まさか！どんなに強く言ったとしても出家するほどじゃないでしょう？

「おじいちゃん、今どこにいるの？」彼女は電話の向こうでかすかな読経の声が聞こえたような気がした。

「ほっけじにいるよ。世卿のおじいさんも両親もここにいる。小夕ちゃん、とにかく一度来てくれないか。電話では話が難しい。」

「はい、分かりました。おじいちゃん、心配しないで。すぐに行きます！」

電話を切った後、寧夕は複雑な目で陸霆驍を見た。はぁ、大魔王の一撃、こんなに威力があるなんて？

「席世卿が出家するって？」陸霆驍が尋ねた。

寧夕は頷いて、「はい、しかも私のせいみたいで、今からほっけじに行かなきゃいけないんです。」

「一緒に行こう。」