第305章 研究開発成功！（2）

鄧和は助手のこの言葉を聞いて、眉をひそめ、諭すように言った。「彼女がどうであれ、お嬢様なんだ。それに彼女はまだ18歳で、高校生に過ぎない。できないのが当然だよ。この年齢で性格が頑固なのも何ら問題ない。学問をするには、むしろこの南壁にぶつからなければ引き返さない精神が必要なんだ。」

助手は叱られて、少し恥ずかしそうな表情をした。「はい、教授。勉強になりました。」

二人は話を終えると、再び手元の実験に取り掛かった。

助手は鄧和が慎重に操作を行うのを見ながら、手伝いつつ言った。「前回の計画が失敗したのは、おそらく温度の問題だったんですね。今回は絶対に成功するはずです！」

一つの製品を三ヶ月も研究して、まだ何の成果も出ていないのは、確かに焦りを感じさせる。

鄧和はうなずき、厳しい表情で実験を続けた。

そばでは、他の人も同じような実験を行っていたが、条件が少し異なるだけだった。

午前中はあっという間に過ぎ、鄧和は手元の製品を見て、成功の可能性が6割ほどあると感じた。彼の助手も興奮した様子を見せた。

助手が口を開いた。「教授、まず昼食に行きましょう。午後また来ます。」

教授はうなずいた。

薛晟はお金ができたので、会社の福利厚生はとても良くなった。無料の社員食堂があり、会社のIDカードを持っていけば食事ができる。

鄧和が声を上げると、みんな手元の仕事を置いて、下の階に食事に行った。

鄧和と助手が最後に出たが、二人が出口に着いたとき、振り返ってみると、薛夕がまだ実験を続けていて、疲れを知らないかのように、食事のことを忘れているようだった。

鄧和と助手はそれを気にせず、二人で食堂に行って昼食を済ませて戻ってきたところ、薛晟が持ち帰りの食事を手に実験室の外に立っているのを見た。

実験室内部には飲食物の持ち込みは禁止されている。有毒なものを誤って摂取して人が中毒になるのを防ぐためだ。化学実験はすべて危険なものだからだ。

鄧和は彼を見て、すぐに恭しく呼びかけた。「薛社長。」

薛晟はうなずき、さりげなく言った。「最近の仕事は順調かい？」

「あまり順調ではありません。このプロジェクトの研究開発は、想像以上に難しいです！」鄧和は正直に答えた。