第332章 必ずこの女の子を見つけ出す！！

梁甘は向淮が好きだった。

当時、コンテストに参加したとき、向淮は13歳で、彼女は15歳だった。チームの中で最も若い2人だったが、最終試験の結果は向淮が1位、彼女が2位だった。

彼女はその頃からこのクールでかっこいい少年が好きだった。

これほど長い間、人々は彼女に彼氏を紹介してくれたこともあったが、その人が13歳のときにすでに絶世の美しさだったことを思い出すと、梁甘はどうしても納得できなかった。

彼女はもう一生向淮に会えないと思っていたが、今日偶然に出会うとは思わなかった。

彼は以前よりもさらにかっこよく、クールで、スタイリッシュになっていた。そして彼には彼女がいた。それも赤い髪の非主流的なイメージの彼女だった。

しかし彼女はそれでも問題ないと思った。ただの彼女であって、妻ではない。たとえ妻だったとしても、争うべきものは争うべきだ！

彼女の恋愛観には倫理道徳がない！

だから、まずは電話番号を聞こうと思った。

しかし、彼女の思惑とは裏腹に、向淮は何年も前と同じように、彼女を完全に無視した。「申し訳ありません。電話を持っていません。」

梁甘：？？

あなたの手にあるスマートフォンは何なの？人をごまかすのに、そんな言い訳？

彼女はまるで胸に一撃を受けたような気がした。薛夕を見ると、さっき自分が意図的に旧友だと言ったり、枠を譲ったりしたのに、子供らしく我慢できずに騒ぎ出すと思っていた。

しかし薛夕は全く反応を示さず、彼女の思惑通りに動かなかった！

梁甘はその場に立ち尽くしていたが、向淮がすでに彼女を避けて薛夕の隣に座り、揚げパンの串を取り出して彼女に渡すのを見た。

薛夕は一口かじって、頷いた。「どこで買ったの？」

焼き鳥は国内でしか手に入らないはずだ。

向淮は笑って言った。「この近くにチャイナタウンがあって、そこは華人だらけだよ。」

薛夕は納得した。

二人は彼女を完全に無視していた。

梁甘はその場に立ち尽くしていたが、顔が赤くなったり青ざめたりするのを感じ、最後に彼女は唇を曲げて笑い、口を開いた。「じゃあ、私は先に行きます。」

それでも誰も彼女に反応しなかったので、彼女は怒りながら去るしかなかった。

人が去ってから、薛夕はようやく向淮をちらりと見て、パンを一口食べてから淡々と言った。「旧友？」

向淮：？