第380章 薛夕はどこ？

李教官がそう言うと、みんなが一斉に薛夕を見た。

　　午前中ずっと訓練していたので、みんな少し疲れていたが、ゴシップへの情熱で、女子たちは一人一人興奮していた。

　　李紫夏は焦って、直接口を開いた。「李教官、私たちはただの冗談です！」

　　李教官は眉をひそめ、非常に怒っていた。向帥もあなたたちにそんな風に言われていいのか？

　　昨夜向帥に罰を与えられたばかりだが、向帥が彼に注目し、罰を与えたということだけでも話のネタになる。軍事訓練が終わって帰ったら、これを話題にすれば、みんなが羨ましがるだろう！

　　普段は、向帥に注目してもらうのも難しいのに、まして罰を与えられるなんて。

　　だから、李教官は向淮をより擁護した。彼は自分のアイドルなのだ！

　　彼は怒って言った。「そんな冗談は言っちゃいけない！」

　　彼はまた薛夕を見た。さっきまで彼女に好感を持ち始め、この女の子は本当に頑張っているし、彼を見下すような態度も見せなかったのに、どうしてこんな短時間で、また彼の底線を試すようなことをするのか。

　　李教官は尋ねた。「あなたは向教官のことが好きになったの？」

　　薛夕：「……まあね。」

　　李教官：「…………」

　　この「まあね」はどういう意味だ？何か困ったような感じがするが？何だ？我々の向帥はそんなにあなたの好きになる価値がないのか？

　　他の女子が向教官という三文字を聞いただけで目を輝かせているのが見えないのか？

　　李教官は、薛夕にアドバイスしなければならないと思った。「我々の向教官を好きな女性はたくさんいるんだ。華夏大學だけでも、彼に一目惚れした人なら、グラウンドを一周できるくらいいるだろう。薛夕、あなたは彼のことが好きだからといって、ここでデマを流してはいけない！」

　　薛夕：「……私はしていません。」

　　李教官：「あなたは何をしていないの？」

　　謝瑩瑩は焦って、直接叫んだ。「李教官、夕さんと向教官のことについては、まず向教官に聞いてからにしてください！あなたたちの向教官の夕さんに対する態度は、本当に尋常じゃないんです！」

　　王薇はこの言葉を聞いて、笑いそうになった。「今は昼間よ、もう夢を見始めているの？まるで本当にそんなことがあったかのように言っているわね。」