李教官は呆然としていた。何が起こったのか全く理解できなかった。
なぜ向帥が薛夕の居場所を尋ねるのだろうか?
もしかして、今日の出来事を知って、薛夕に文句を言いに来たのか?
これが李教官が考えた、唯一合理的な理由だった!
彼がここで黙っていると、向淮はちょっと苛立ってきた。「ん?」
李教官は慌てて我に返った。「い、い、食堂にいます!」
向淮:「人を見つけたら、食事をしているかどうか確認しろ!」
李教官:!!
向帥がなぜこんなことをするのか分からなかったが、彼はすぐに立ち上がり、食事中の張教官に言った。「食べるのをやめて、早く人を探せ!」
張教官:「誰を?」
「薛夕だ。」
「…………」
華夏大學は人口が多く、食堂だけでも5つあり、彼らがいる食堂はかなり大きかった。みんな軍事訓練の服を着ているので、その中から特定の人を見つけるのは難しかった。偶然にも、隣に彼らのクラスの人が座っていたので、李教官はもうそんなことは気にせず、直接王薇と劉昭に言った。「君たち、薛夕を探してくれ。見つけたら呼んでくれ!」
王薇たち:??
食事中なのに、なぜ突然人を探すんだ?
しかし、李教官の言葉は彼らには逆らえず、三々五々食堂内をうろつき始めた。
劉昭と王薇は一緒に歩いていた。王薇は疑問に思って尋ねた。「薛夕を探して何をするの?」
劉昭:「……たぶん、薛夕さんが何か言い過ぎて、李教官が罰を与えるんじゃないかな。」
その一言で、王薇は眉をひそめた。「それじゃあどうしよう?」
王薇は正義感が強かったが、小人ではなかった。薛夕のような自己愛的な女の子は嫌いだったが、叱られるだけで十分で、食事の時間に人を引っ張り出す必要はないと思った。
劉昭は眉をひそめた。「分からない。とりあえず人を探そう。」
数人が食堂内で、すぐに薛夕を見つけ、李教官に通知した。李教官はそこに向かい、近づいたときに薛夕が食事をしているのを見た。李教官はまず王薇と劉昭を行かせ、それから無線機で向淮に言った。「向帥、見つけました。食事中です。」
相手は一瞬黙り、それから口を開いた。「じゃあ、食事が終わったら、華清池の近くの東屋に来させろ。」
李教官:!!!