第383章 お嫂さんがまた水を届けた!

薛夕は彼から目を離さずに見つめていた。

  この世界の双子が全て同じように見えるのかどうか彼女には分からなかったが、目の前の賀郜と小さな炎は完全に同じ型から作られたようだった。

  世界中に、本当にこんなにそっくりな二人がいるのだろうか?

  薛夕には信じられなかった。

  向淮が幼い頃の賀郜を見たことがあると言っても、彼女は自分の直感をより信じていた。

  小さな炎にとって、彼女の登場が彼を認識させるのに十分でないなら、封延はどうだろう?封延は小さな炎がかつて最も大切にしていた兄だった。

  彼女は賀郜を見つめた。

  すると少年は手の中の水を見つめ、動きを止めた。そして彼はゆっくりと顔を上げ、目に疑問の色を浮かべて尋ねた。「封延って誰?浜山は浜町のことだよね。でも小さな炎って、誰のこと?」