第470話 どんな仕事?

于達はすぐに返信した:「言え」

彼がまだ返信してくれたことに、顧雲卿はほっとした。

実は彼女には于達がグループに戻ってきた理由が分からなかったが、于達が一人一人をグループに呼び戻したのは、きっと吳途の説得があったからだろう。

于達という人は、頑固な性格で、一度決めたことは一途に突き進む。彼は薛夕に対して不満を持っており、たとえ薛夕が本当にこの酸を開発したとしても、于達とは業界が違うのだから、于達は彼女のことなど気にもしないだろう。

だから、顧雲卿は確信していた。薛夕に少しでも面倒を起こせることなら、于達は必ずやるはずだと。

そこで、顧雲卿はメッセージを送った:「鄧教授を何とかして。うちの会社に引き抜きたいの」

活動棟19階。

于達は活動室にいて、このメッセージを見るなり、すぐに声を上げた:「仕事を受けた!」

その一言で、他のメンバーが全員集まってきた。

于達は携帯を手に、顧雲卿とチャットを続けた:「報酬は?」

顧雲卿はすぐに返信した:「20万」

于達:「了解」

チャットが終わると、于達は皆に言った:「顧雲卿からの仕事だ。20万で鄧教授を彼らの会社に引き抜く。準備を始めよう」

「はい」

四人の男子が答えると、すぐに準備に取り掛かった。

存在感の薄い女の子だけが、于達を一瞥して、黙って横に移動した。

于達はパソコンでプログラミングをしていた。Xに刺激を受けて以来、彼はこの分野でより一層努力するようになった。いつか薛夕のような人間になりたいと思っていた。

顧雲卿のことは全く眼中になかった。当時彼女の一言で怒りを覚えたのも、顧雲卿のために立ち上がったわけではなく、ただ傲慢な人間として、他人が強引に自分の世界に入り込んで、さらに社長になることを許せなかっただけだ。

そして鉄板の直男である于達は、二人の女性の間の戦いを全く理解していなかった。彼は薛夕が顧雲卿をサークルから追い出したのは、顧雲卿にサークルでの能力が不足していたからだと思っていた。結局のところ、顧雲卿の入団は、吳途がサークルの宣伝のために引き入れただけだったのだから。

今では、サークルの知名度も上がり、もう彼女は必要なくなったのだ。

一方、他のメンバーは準備作業をしながら、事の経緯を理解していた。