第700章 表彰大会

薛晟はこの言葉を聞いて、目が次第に据わってきた。思わず唾を飲み込んだ。

薛晟は底辺から一歩一歩這い上がってきた人間だ。そうでなければ、薛おじいさまと奥様があんなに成金臭い雰囲気を醸し出すはずもない。

浜町にいた時、高せんせいに会うのが彼の人生で最も大きな場面だった。その後、葉儷と娘と共に京都に引っ越してきてからは、最近、麗晟製薬工場の関係で多くの人々と頻繁に接触するようになった。

しかし接触すればするほど、自分の家の底力の不足を感じるようになった。

百年の名家という称号は、決して偶然ではない。

しかし薛晟は自分の力で薛家を今日まで発展させてきた。それは彼の持つ粘り強さと強い意志があってこそだ。だから京都に来てからは、毎日忙しく、貴族の輪に入ろうと必死に學習している。