第720章 鄭直は目覚めたのか?

鄭直は昔から融通が利かず、物事を感情抜きで処理する人物だった。

今回、方怡に助けを求めたのは薛夕の顔を立てての事で、すでに例外を作ったようなものだった。しかし、秦爽がその好意を理解せず、彼は激怒し、毒のある言葉を吐いた。

秦爽は決して損をする性格ではなく、すぐに反論した。「お願いだって?私には夕さんの失態を見に来ただけに見えるけど?さっきまであんなに凄いって言ってたのに、こんな些細な病気も治せないの?あなたが愚かなくせに、私たちを見下して。ちょっとは頭を使って、なぜ治せないのか考えてみたら?」

秦爽は特殊部門にいた経験がないため、方怡と薛夕の確執を知らなかったが、的確に指摘した。「もし彼女が凄くないなら、あなたたちがそこまで推薦するはずがない。この三人を治せないのは、きっと別の理由があるはず。もしかしたら、夕さんのことが嫌いで、助けたくないだけじゃないの?」