「ゲホゲホゲホゲホ!」
薛夕は息を詰まらせた。喉の痒みを必死に抑えながら、向淮を睨みつけた。昨夜のことが夢だと確信していなければ、向淮が故意にやったと疑うところだった!
階段を降りてきた葉儷は、彼女のその様子を見て、思わず優しく声をかけた。「夕夕、ゆっくり食べなさい。誰も肉まんを取らないわよ。もう、この子ったら、食事中でも喉に詰まらせるなんて〜」
薛夕:「……」
その時、向淮は立ち上がり、彼女の背後に回って背中をさすっていた。お粥を二口飲んで、やっとその痒みが収まった頃、向淮がまた口を開いた。「誕生日が過ぎたら、二十歳になるね。大人になったんだ」
薛夕:「……」
昨夜のは本当に夢だったの?!
彼女が呆然としている間に、葉儷も話し始めた。「そうね、十八歳の誕生日は、私たち夕夕と再会する前だったし、お祝いできなかった。去年の誕生日も、大学入試のプレッシャーで、友達を何人か家に呼んで少し賑やかにしただけだった。今年の誕生日は、盛大にお祝いしましょうか?」