薛夕が炎を消した後、顔を上げて馬面の黒服を見つめ、ゆっくりと口を開いた。「火遊びは、いけないことよ。」
黒服:「……」
薛夕は言い終えると、さらに真剣に付け加えた。「それに、小さな炎をいじめるのも、いけないことよ。」
「……」
そう言い終えると、彼女は馬面の黒服を掴んだ。彼はあれほど大柄で、今も上昇する勢いがあったため、普通の人よりも重いはずだった。
しかし薛夕はふわりと引っ張っただけで、彼は空中から地面に重く落ちた。
彼は驚いて周囲を見回し、時間が止まっていることに気づいた。
時間停止の異能?
馬面の黒服は何かを理解した。自分が薛夕を見ることができ、彼女の言葉を聞くことができるのは、すべて薛夕が許しているからだと。
この時空が停止している間、薛夕は誰に動きを許すかを決めることができるのだ。