第51章 新戦術【1日目】

「すごいな」薛川はようやく方力が以前感じていた感覚を理解した。

タイムアウト！

唐嫣が最初のタイムアウトを取った。試合が始まってわずか数分だが、唐嫣は新しい対策を思いついたようだ。

「天さん、あなたは最高です」その4人のオカマたちはコートを出るなり、夏天のために水やタオルを持ってきた。

「天おにいさん、私が言ったことを考えてくださいね」

「天おにいさんは私のものよ」

「あなたたち、私と争わないで。天おにいさんが私を見ているのが分からないの？」

文芸部のそれらの才女たちはファンガールとして争い合い、後には直接夏天の背中をたたいたりマッサージしたりし始めた。

試合が再開された。

薛川たちの士気も再び回復し、方力がボールを持って、5人が素早く文芸部陣営に攻め込んだ。夏天は直接方力に向かって突進した。方力は素早くボールをパスし、その後、その人も同様にボールを前方にパスし続けた。

このとき夏天は気づいた。5人の立ち位置が階段状になっており、彼らはパスを使ってドリブルの代わりに前進していたのだ。

シュッ！

7:9。

薛川が文芸部に3ポイントを返した。

文芸部がボールを投げ入れる。今回5人は守りに戻らず、4人で夏天を中央に囲み、方力が1人で他の3人を守った。この守りは一見単純だが、方力1人でそのオカマ3人を相手にするには十分すぎるほどだった。

夏天のシュートが正確だろうと、ボールに触れさせなければいいのだ。これが唐嫣の全く新しい作戦計画だった。

「唐嫣は確かに才能がある。こんな方法も思いつくなんて」楊不悔は試合場の変化を見つめた。

「悔ねえさん、こんなやり方で、文芸部のあの数人が素早いパスをしてくるのを恐れないんですか？」

「文芸部にはこのバスケットボールの神様以外、他の人たちはほとんどバスケができないのよ。バスケットボールの神様が囲まれているのを見て、彼らの心には既に迷いが生じている。この状況では彼らは必ず負けるわ」楊不悔は期待の眼差しで夏天を見つめた。「彼がどうやってこの危機を打開するのか、本当に見てみたいわ」

「卑怯よ、バスケットボール部の人たちは卑怯すぎる。これはファウルよ」文芸部の女性たちは夏天が囲まれるのを見て、皆怒って叫んだ。