第275章 霊器の威力

これが殺し屋だ。相手が自分を確実に発見したと確信できないうちは絶対に動かない。Sランクの殺し屋はすでに玄級の達人だが、国際的には天地玄黃の四つのレベルだけでなく、それ以上がある。

  彼らの中には改造人間もいれば、忍者や獣人なども存在する。

  夏天は相手が動かないのを見て、わずかに微笑み、体を跳ね上げ、直接相手の隠れ場所に向かって突進した。

  そのSランクの殺し屋は警戒心が非常に高く、夏天が突進してくるのを見ると、何も言わずにすぐに身をかわした。今回は彼が姿を現した。

  「外国人か」夏天は相手の姿を見てわずかに驚いた。相手は覆面の大侠を演じるのではなく、一般人とほとんど変わらない服装だったので、夏天は一目で相手の正体を見抜いた。

  相手はまだ一言も発していなかった。おそらく中國語が理解できないのか、あるいは夏天をすでに死人だと思っているので、夏天と言い争う気がないのかもしれない。

  相手の動きは非常に敏捷だった。

  「面白いな」夏天は足元から漫雲仙歩を繰り出し、直接相手に向かって突進した。両手を指で固め、直接相手の体に突き刺した。相手は明らかに夏天の歩法がこれほど奇妙だとは予想していなかった。

  夏天に一撃を受けた相手は、躊躇することなく、すぐにポケットから青い液体の入った瓶を取り出した。

  青い液体を飲み干すと、相手の体に大きな変化が起こった。彼の手に毛が生え始め、顔も変化し始めた。しばらくすると彼の顔は犬のような姿になった。完全に犬頭にはならなかったが、一目で犬のような姿になったことがわかった。

  手も犬の爪になった。

  「くそ、変身までするのか」夏天は少し驚いた。これは極端すぎる、相手が変身するなんて。

  Sランクの殺し屋はまだ何も言わず、直接夏天に向かって突進してきた。今度は彼のスピードが倍増し、一瞬で夏天のそばまで来た。夏天は躊躇せず、寸歩で相手の攻撃をかわした。

  「変化がこれほど大きいとは。実力は先ほどの3倍くらいか。今の実力は玄級中期くらいだろう」夏天は素早く分析した。

  相手は青い液体を一本飲んだだけで変身し、しかも変身後の速度は変身前の3倍になっていた。

  霊犀一指を直接相手の手首に向けて放った。

  「やった」夏天は直接相手の手首に当てた。

  バン!