第367章 出ていけ

地下駐車場のスペースはもともと狭く、中は車で一杯だった。手榴弾の威力は非常に大きく、近くの車が爆発すれば、爆発の威力が増し、吹き飛ばされた車が人を直接吹き飛ばすことになる。

次々と巡査たちが中から走り出てきて、彼らは全身傷だらけだった。

「はぁ、飛虎隊の支援はいつになったら来るんだ?」向頭さんはため息をつきながら言った。

「向頭さん、相手の火力がこんなに強いとは思いませんでした。もし彼らの火力がこんなに強くなければ、私の巡査たちは必ず相手を止められたはずです」巡査の長が言った。彼の言葉の意図は責任逃れで、向頭さんに自分には何の関係もないと伝え、すべては相手の火力が強すぎたせいだと言いたかったのだ。

「ふん」葉婉晴は冷たく笑い、何も言わなかった。彼女が最も軽蔑するのはこういう人間だった。

さっきまで大口を叩いていたのに、今になって責任逃れをし、火力が相手に及ばないなどと言い訳する。あれだけの人数で防弾チョッキと防爆シールドを持っていながら、相手に撃たれるにしても時間がかかるはずだろう。

「何が言いたいんだ?ここの事情について、部外者のお前が口を出す筋合いはない」巡査の長は葉婉晴を睨みつけた。

「別に。ただ、さっきまでのあなたの自信はどこへ行ったのか、とても知りたいわ」葉婉晴は言った。

「相手がこんな良い武器を持っているなんて、どうして分かるはずがある。お前の部下も中に入ったんだろう。今頃は死んでるんじゃないのか」巡査の長は軽蔑的に言った。彼から見れば、夏天たち二人はもう殺されているはずだった。たった二人で、しかも拳銃しか持っていないのに、相手の火力があれほど強いのだから。

「隊長、もう持ちこたえられません」巡査たちはもう限界だった。

彼らは一人一人が埃まみれになっていたが、体の傷は深刻ではなかった。

「私はずっとX港の警察だけが責任逃れをすると思っていたけど、間違っていたわ。軍人さえもそうなのね。もし私たちの江海市の軍人なら、死ぬまで退かないわ」葉婉晴は向頭さんの方を見て言った。

「お前に何が分かる?一人死んだらどれだけの弔慰金が必要か分かるのか?彼らは皆エリートだ。一人でも死傷すれば国家の損失なんだ」巡査の長は叱責した。