第422章 傲慢な李元

夏天は足を止め、振り向いて美脚の美人学科主任を見つめた。「どんな条件ですか?」

授業中だったため、廊下には夏天と吳艷、そして美脚の美人学科主任しかいなかった。

「毎週501クラスで一コマ授業をしてもらいます」と美脚の美人学科主任は言った。

「問題ありません」夏天は美脚の美人学科主任を見つめた。やっとこの関門を突破できた。さもなければ今後の授業サボりが大変なことになるところだった。「まだお名前を聞いていませんが」

「方顏です」美脚の美人学科主任は言い終わるとすぐに立ち去った。

「ねぇ、本当に引き受けちゃったの?501の大さんは今日来てないけど、もし来てたら、もっと厄介なことになってたわよ」と吳艷は忠告した。明らかに彼女は501の大さんを恐れているようだった。

「大丈夫さ」夏天は気楽に答えた。

このクラスの大さんが誰であろうと、彼にとっては難しくない。最悪の場合、クラス全員を殴りつけて、言うことを聞くまでやればいい。

「ねぇ、マジで聞くけど、今夜時間ある?」吳艷が再び尋ねた。

「今夜はちょっと無理だな。友達に会う約束があるんだ」夏天は今夜、曾柔のところへブレスレットを持って行くつもりだった。変異の件については、数日後に話そうと考えていた。というのも、誰かを変異させるたびに、体が長時間弱ってしまうことに気付いたからだ。それは単なる肉体的な疲労だけでなく、精神的な消耗も伴う。しかもこの衰弱は、あの石だけでは回復できないものだった。

あなたは私の大切なりんごよ。

「夏天、どこにいるの?ちょっと来てくれない?私たち、トラブルに巻き込まれちゃって」

電話をかけてきたのは馬蘭、李瑩のルームメイトだった。彼女の声から、本当に何か問題が起きているようで、とても焦っているようだった。

「江海大學で授業中なんだけど、どこにいるの?」

「体育館にいるわ」

夏天は電話を切るとすぐに下へ走り出した。

「ちょっと、どこ行くの?」吳艷は夏天が走り去るのを見て慌てて尋ねた。

「サボり」夏天はそう言い残すと、姿を消した。

吳艷は夏天に完全に呆れ果てた。学科長と条件を話し合ったばかりなのに、もう授業をサボるなんて。

その時、体育館では。