第452章 かわし全滅

夏天の視線は二人の竜組の人間を捉えた。しかし、その二人の竜組の人間の標的は夏天たちではなく、前方に隠れている川市特別行動部の人間たちだった。彼らは自分たちがうまく隠れていると思っていた。

彼らは背後にすでに二名の竜組の人間が現れていることを知らず、しかもその二名の竜組の人間の標的もまさに川市特別行動部の人間たちだった。

「教官、何を見ているんですか?」大牛さんが不思議そうに尋ねた。

「もうすぐ面白いものが見られるよ」夏天は淡々と言った。

大牛さんは見回してみたが、何も見えなかったので、手にしたウサギの肉を食べ続けた。

林冰冰の視線も一周りしたが同じく何も発見できず、夏天が謎めいた態度を取るのを見て、彼女もただ待つしかなかった。

外で試合を観戦している人々はすべてはっきりと見ていた。その二人の竜組の人間が川市特別行動部の人々に向かって移動していくのを。しかし川市特別行動部の人々はまだその二人の竜組の人間に気づいていなかった。