夏天が銃を撃った位置は、相手の隠れ場所だった。しかし、彼は彼らに狙いを定めなかった。なぜなら、狙っても当たらないことを知っていたからだ。彼が銃を撃った理由は、彼らに夏天が彼らを発見したことを知らせるためだった。
案の定、二発の銃声の後、Lグループの人間とY市特別小隊の人間が姿を現した。
Lグループにはまだ六名の達人が残っていた。
Y市特別小隊にも六名の達人が残っていた。しかもY市の中には、Lグループから淘汰された人間が五人いた。淘汰されたとはいえ、彼らはかつてLグループにいたのだ。
実力は当然侮れない。
一方、夏天たちの四人組は、第七グループのグループリーダーが自分自身を淘汰したため、三人だけになっていた。
表面上は、夏天たちのチームが最も弱いように見えた。彼らはたった三人で、誰一人としてLグループと関係がなかったからだ。しかし実際には、夏天たちは現在、最も多くのLグループのバッジを持っていた。
彼ら三人は三つのLグループのバッジを持っており、Lグループのバッジは一度獲得すると、たとえ彼らが全員淘汰されても失われることはない。
つまり、Y市特別小隊が試合に勝つためには、さらに二人のLグループの達人を倒さなければならず、しかも夏天たちが淘汰される状況でなければならない。
現場の雰囲気は凍りついていた。
大戦は、今にも始まりそうだった。
これは最終決戦となるだろう。
Y市特別小隊の目標は優勝することであり、彼らはずっとそのために努力してきた。もし先ほどの予期せぬ出来事がなければ、彼らには本当にチャンスがあったかもしれない。
Lグループはすでに四人を失っており、これは彼らにとって屈辱だった。だから彼らは絶対に一人たりとも犠牲を出すことを許さなかった。
一方、夏天たち三人はとても余裕があった。
しかも彼らは三つのLグループのバッジを獲得していた。
外で試合を観戦している人々も一人一人が非常に緊張していた。何日も見続けて、彼らはついに大決戦を迎えた。
今や試合エリア内にはこれらの人々だけが残っていた。
三つの最強チームが衝突した。
「すごく楽しみだ。三つのチームが戦う様子を早く見たいな」
「あの三人組がまた驚きを見せてくれると思うよ」
「その通り、彼らの活躍はいつも予想外だからね」