第48章 動画

正午。

  青空ネットカフェ。

  普段は休日でなければ人がいないネットカフェが、今は満員だった。

  時折、誰かが驚きの声を上げるのが聞こえた。

  ……

  ネットカフェの隅で。

  方平は目の前の画面を見ながら、つぶやいた。「バカばっかりだな。宗師の戦いの動画があると思ったのに!」

  午前中のクラスでの盛り上がりで、方平は動画に大きな期待を抱いていた。

  しかし、実際に動画を見てみると、方平はちょっとがっかりした。

  宗師が強くないわけではない。人が全く映っていないだけだ!

  命がけで盗撮したと称するこの記者は、両者が戦う場所から少なくとも100メートル以上離れている!

  さらに悪いことに、日が暮れかけていて、その間に小さな丘があった。

  耳をつんざくような「ゴゴゴ」という音以外、方平は何も見えなかった。

  かすかに、丘の向こう側から飛んでくる岩の破片が見えた。

  あいつらが言っていた「山頂を吹き飛ばす」というのは、この岩の破片のことか?

  方平も認めざるを得なかった。戦いで岩を100メートル以上飛ばすのは確かにすごい!

  でも、一撃で山を吹き飛ばすって話はどうなったんだ?

  少し失望したものの、方平は動画を閉じずに、その後の記者の現場レポートを待った。

  命がけで盗撮したというこの記者は、おしゃべりでもあった。

  盗撮しながら、自慢げに言った。「今回の二人の宗師強者の戦いは、事前に具体的な場所が公開されていませんでした!

  私、劉大力の絶え間ない分析と判断により、最終的に両者が最も戦う可能性の高い地域を特定しました!

  事実がそれを証明しています。私、劉大力の分析が正しかったのです!

  これだけでも、私、劉大力の知恵と勇気を十分に示していると言えるでしょう!」

  「今回、私は命を懸けて宗師強者の戦いの場所に近づき、広範な大衆のために貢献しています!

  もし私、劉大力がここで死んでしまったら、視聴者の皆さんは必ず私のことを覚えていてください。私は——劉大力です!」

  そう言いながら、この兄貴はカメラを自分の顔に向けた。