あっという間に、9月1日。
魔都武大。
校門の前には、大勢の保護者が留まっていた。
魔武が受け入れる新入生は多くないが、それでも千人以上いる。今、保護者だけでも千人以上いた。
しかし、この時、保護者たちは門の前で立ち往生し、不満を漏らしていた。
「これはどういうことだ?保護者を学校に入れないなんて」
「そうだよ、学校の環境や寮の環境を見たいのに、入れてくれないなんて……」
「うちの娘は一人で3つのスーツケースを持ってきたのに、さっき見たら案内役の人は手伝おうともしなかった……」
「……」
保護者たちは帰ろうとせず、不満を言う者、待つ者、門の柵越しに子供と話す者もいた。
方平もちょうど到着したところで、彼らの不満を聞いて、今日の入学手続きには保護者の付き添いが許可されていないことを知った。
方平は一言聞いただけで気にせず、自分で校門脇の小さな門に向かって歩いていった。
武大の正門は普段めったに開かれず、脇門が開いていた。
方平が近づくと、少し目立った。
脇門のところには長い作業台が置かれ、その後ろには学生たちがいて、今回の新入生受け入れスタッフだった。
方平が近づくのを見て、作業台の後ろの男女たちは一瞬方平の身分を確信できなかった。
荷物はまだホテルに置いてあるので、方平はほとんど手ぶらで来ていたからだ。
もちろん、彼の手に丸めて持っている合格通知書を無視すれば、の話だが。
合格通知書の形を見たからこそ、みんなは彼の身分を確信できなかったのだ。
しかし、新入生であろうと在校生であろうと、方平が近づくとすぐに誰かが尋ねた。「新入生?」
「うん」
「本当に新入生なんだ!」
先ほど質問した男子学生は少し驚いた様子で、それまで無表情だった顔に笑みが浮かんだ。
「一人で来たの?」
「そうだよ」
方平は答えると、横を向いてあの保護者たちを見て、小声で言った。「保護者は入れないの?」
男子学生はせせら笑い、鼻で笑って言った。「普段なら入れるけど、今は駄目だよ!